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[parcel] Hey, River Snake C’mon. | KINJO


  • PARCEL Nihonbashibakurocho 2-2-1 Chuo City, Tōkyō-to, 103-0002 Japan (map)

2022/8/27 ~ 9/18

Hey, River Snake C’mon.
KINJO

at: parcel
東京都中央区日本橋馬喰町 2-2-14 まるかビル2階
Maruka bldg 2F, 2-2-14 Nihonbashi-Bakurocho, Chuo-ku, Tokyo

Open :
Wed-Sun 14:00-19:00
--
Closed : Mon, Tue


parcelでは、8月27日より、KINJO 個展 “Hey, River Snake C’mon.” を開催いたします。PARCEL JUNCTIONとして2020年9月に初個展を開催して以来、PARCELとしては2度目の個展開催となります。

本展では、暗闇に光る目を描いた“One’s eyes”、生き物やアニメのシーンをモチーフとした作品、それらをパッチワークした作品シリーズなど、大小のキャンバスをインスタレーションとともに展示いたします。

暗闇の中に光るキャラクターのような目を描いたKINJOの代表的なシリーズは、作家自身が幼少期に他人の目や向けられる視線に苦手意識を持っていたことが原点にあります。歳を重ねることでその視線に対する恐怖心は薄れていきましたが、当時の意識は心のなかに留まっており、目がモチーフの作品を作るようになりました。KINJOの描く目は抽象化され、キャラクターやアニメを通して既視感があるからこそ我々はそれを即時に「目」だと認識できます。また、絵画の中にある目はこちら側のどこかを見ているようですが、全体像は闇に隠れ明らかになっていません。視線を注ぐ側・受ける側の両者には間があり、視線を受ける側は相手の姿かたちや目線の行き先を知らないままキャンバスの向こうに想像を巡らせているのです。

また、生き物をモチーフとした作品シリーズは、KINJOの親族が様々な種類の動物を多く飼育していることから、身近な存在の一つとして描かれています。そこには人命より寿命の短いペットが家に迎えられ、死に、繁殖してまた新しく生まれるというサイクルがあり、同時にその周囲ではペットを飼うこと自体についての議論も起こります。しかし周囲の意見はペットの存在と密接にある作家の感情とは少し離れたところにあり、また飼い主ではなく時折飼育を手伝っている作家に対して直接ぶつけられるものでもなく、そこにはKINJOにしか感じ得ない、他人との意識のずれやすれ違いが生じます。

アニメのシーンが描かれている作品も同様に、KINJOの扱う一見キャッチーなモチーフは、記号的なメッセージではなく、作家自身のルーツとも言えるような個人的な事象の表現として描かれています。それらはキャンバスの上で描いては消され、時に異なる断片的なモチーフが接ぎ合わされます。なにかの目、生き物を飼うという行為に伴う社会性、フィクションと現実との関係性など、それらを描く行為を繰り返しながら、他者との感情のすれ違いやコミュニケーションに生まれる歪み、そしてその中にいる自身に対しての客観的な視点をキャンバス上に描き出しているのです。


KINJO

東京生まれ。荒川区在住。沖縄にルーツを持ち、日本と関わりの深いアメリカ文化を題材にした絵画や立体、パフォーマンスを発表している。「暗闇に光る目」「シリアルパッケージ」「蛇」などの記号を、“描いて”は“消す”をくり返す作業のなかでアウトラインが薄ぼけ曖昧となり、作家自身のポートレイトのように愛嬌のある姿で「個人的な存在」に変容する。それはKINJOにとっての自画像のようなものであり、自身のルーツを掘り下げていく行為でもある。

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