[Parcel] 森 靖個展「Ba de ya」 トークイベント「彫刻のXYZ」

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森 靖個展「Ba de ya」
トークイベント「彫刻のXYZ」

Artist talk by Osamu Mori
“The XYZ of Sculpture”

*the talk will be in Japanese

2020年10月31日(土曜日)18:00〜19:30

※20名程度立見 事前予約不必要

今回PARCELでは森靖の個展「Ba de ya」の開催を記念し、日本の現代彫刻を牽引するアーティスト小谷元彦を招きトークショー「彫刻のXYZ」を開催いたします。

小谷と森は同じ東京藝大の彫刻科出身で、両者とも「日本の彫刻」への問題意識を共有しています。「日本の彫刻」とは古来の仏像造形と西洋彫刻が、近代化によって交わって生まれた、現代においても近代化のネジレを色濃く引きずる特殊な表現分野です。また日本画や洋画に比べても研究が行き届いておらず、日本美術史の中で秘められた領域とされています。

登壇者である小谷はまさに、そのような日本の彫刻史に対して現代美術史の視点から直接的に切り込んだ第一人者のアーティストであり、森はその延長線上でまた異なるアプローチを模索しています。

今回のトークショーのタイトルである「彫刻のXYZ」とは、まさに彫刻が空間に直接的に表現を展開するという意味において、空間軸「X軸、Y軸、Z軸」を指しています。そしてまたXYZとはアルファベット最後の文字列であり、時間の終焉などを意味します。

現在の美術教育や研究の視点において、彫刻とはスカルプチャー(空間表現)という広域な意味に変化しつつあり、古典的な人体彫刻からは離れつつあります。しかしその反面、SNSをきっかけにした社会的な運動の中で、人体彫刻に対する新たな批評性が生まれています。例えばBLMムーブメントをきっかけにして欧米諸国で歴史的なブロンズ像が破壊されいるほか、従軍慰安婦像問題まで、モニュメントとしての人体彫刻の意味が世界的に問われてます。

そのような時代に人体彫刻を追求する森の作品とその制作工程を起点に、同じく人体彫刻を作り続ける小谷の視点から、いまの時代「日本の彫刻」表現が持つ意味に関して多様な視点で考察します。

是非ともご高覧ください。

登壇者プロフィール:

小谷元彦(おだに もとひこ)
1972年京都府生まれ。東京藝術大学美術学部彫刻科卒業後、同大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。「ファントムリム(幻影肢)」をテーマとして、失われた身体と変異する身体を表現する。彫刻や立体作品のほかに、映像、写真、インスタレーション作品なども制作する。2010年には森美術館(東京)で大規模個展『幽体の知覚』を開催。同展はその後、静岡県立美術館、高松市美術館、熊本市現代美術館を巡回した。2011年に『第25回平櫛田中賞』、2012年に『芸術選奨文部科学大臣新人賞』を受賞。2019年3月まで東京藝術大学先端芸術表現科准教授。現在、東京藝術大彫刻科准教授。

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