2022/7/16 ~ 8/12
せ
箕浦 建太郎 | Kentaro Minoura
at: parcel
東京都中央区日本橋馬喰町 2-2-14 まるかビル2階
Maruka bldg 2F, 2-2-14 Nihonbashi-Bakurocho, Chuo-ku, Tokyo
Open :
Wed-Sun 14:00-19:00
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Closed : Mon, Tue
parcelでは、箕浦建太郎 個展「せ」を開催いたします。2020年1月PARCELにて開催した個展「き」以来、2年ぶりの個展開催となります。
幼い頃より箕浦は漫画やアニメ、ゲーム、映画、音楽など様々なカルチャーに触れながら、主に絵画、音楽を中心にジャンルの境界を感じさせない表現を続けてきました。それらを通して得た経験が凝縮し、そして描き続けることで要素が削ぎ落とされていき、現在の生き物のような何かが形として現れている箕浦の作風へと繋がります。描かれているそれらが何なのかははっきりしませんが、複雑に重なった多彩な絵具や塗料の絵画空間の中で、一言では形容し難い曖昧な表情をして佇んでいます。また、近年精力的に制作している陶器の作品もプリミティブな表情を持ち、掘り起こされた土器のような素朴な重量感や、古代に何かしらの対象として祀られていたかもしれないような独特な存在感を放っています。
絵画作品、立体作品を通して、箕浦の作品の根底には生き物としての原始的な感覚があります。それは絵画としての画面を整えるバランス感覚や整理・洗練された造形美による感動ではなく、物事や感情に名前や言葉をつける以前から人間が体を通して得る物理的・原始的な感触に近いものであり、絵の中の「彼ら」は筆や絵の具、粘土の質量や質感を含みながら、生命を持った何かとして、時にアンバランスな姿かたちでその存在を表しているのです。
箕浦 建太郎 | Kentaro Minoura
1978年 浜松生まれ、浅草育ち。東京から移り、現在山梨県在住。
幼少期より常に絵を描き続けている。絵画を中心に、これまで展覧会、書籍、レコード、インターネットなど様々な形で発表。現在の箕浦の絵画には多彩な絵の具の積層の中に生物的な存在が浮かび上がっている。近年はキャンバス作品のみならず陶器などの立体作品も精力的に制作する。著書には『未完成大陸』、『Decapitron3』(SHOBOSHOBO-BOOKS)、写真家の川島小鳥との共著作品集『明星』、『トリコ』(東京ニュース通信社)、『Hello,Good』『TOURS』など。